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ミュージカル「マンマ・ミーア!」Mamma Mia! (BROADWAY MUSICAL)
以下は、4月末にニューヨークで見たブロードウェイ・ミュージカル『マンマ・ミーア!』を思い出しての感想。

セントラル・パークから歩いてすぐの友人のアパートに滞在できたに感謝しながら、NY滞在最後の夜にブロードウェイへミュージカルを見に行った。なにも、ニューヨークだからミュージカルを見なくちゃ、とうわけでもないけど、日本ではあまりこの手のものを見に行かないので、ちょうどいい機会だ。話し合って、作品は『マンマ・ミーア!』に決定。僕らはABBAの全盛期('70年代)が青春に重なるというほどの年齢じゃないけど、まあ共通のバックウランドではあるから。(←よく考えたら、モロに重なっていた。つい、年齢を下に見せたい意図が出てしまって・・)

ブロードウェイでミュージカルを見るというとカッコいい感じがするけど、実際にはアメリカの大衆演劇を見るという感じ。劇場も古くて小さく、はっきりってボロい。日本でいったら、歌舞伎座に行くような感じ。その分、ステージと客席がとても近く、親近感が感じられる。今回はロンドンで初演されたという『マンマ・ミーア!』を見ることにしたけど、当日に決めたので予習なし。とりあえず、座席は1階の左端だけど舞台から10列めぐらいだったから、よく見えた。プログラムに挟み込まれた紙片に「今夜のソフィ・シェリダンの役は、MEGHANN DREYFUSによって演じられます」とあった。通常のキャストと主役が違うらしい。ステージが始まって登場した主役ソフィ。童顔でとても若く見えて、びっくりした。ちょっとみるとティーンエイジャーっぽく、上戸彩の肉付きをよくしたような感じ。爽やかな元気さが小柄な体全体から弾けでていた。ぐっと胸に思いを秘めて、彼女が郵便を投函するシーンから始まった。そこへ彼女の友人二人が登場し、会話が始まる。僕は英語をすべて聞き取れないけど、まあストーリーの流れだけは追いかけられた。

20歳の娘ソフィと母親のドナがギリシャの小島で民宿を経営。ソフィは結婚式間近。ドナはステージシンガーの前歴を持つシングルマーザー。父親の参列はない。でも、バージンロードで一緒に歩いてくれる父親がほしくて、ソフィは母親ドナの若き日の日記を盗み読む。ちょうど20年前に恋人が3人いたらしい。サム、ハリー、ビル。私のダディは誰?会ったことないし、お母さんは話してくれないし。だったら、3人とも結婚式に招待しちゃえ!という発端で展開する物語。最初に投函したのは、その3つの招待状。
Mamma Mia! (Original Cast Recording) (Special Edition)なかなか面白い。ABBAのヒットソングが次々と歌いあげられる。”MAMMA MIA"や"DANCING QUEEN"などが、誰でも知っている歌がうまく物語に合わせてはめこまれいた。"THANK YOU FOR THE MUSIC"の場面に、痛いくらい胸を締め付けられた。いちばん感心したのは、"SUPER TROUPER"→"GIMME! GIMME! GIMME!" →"THE NAME OF THE GAME"→"VOULEZ-VOUS"と、スピーディーにテンポアップしながら場面変換し、3人の父親候補と対面するソフィの喜びや戸惑い、不安を鮮やかに描き出していく一幕目の後半。バック・コーラスや地のセリフの絡みかたもよくて、おお見せるなぁ!と感動した。

正直言って、ママミーアがこんなに面白いミュージカルとは知らなかった。舞台がギリシャの小島になっているように、「マンマミーア」は青い空と青い海を想像させる。舞台一面にきらきらと光が溢れているよう。そして、どこか、甘〜くせつない憂愁がある。あの明るい中の憂いは、きっと娘ソフィーと母親ドナの世代の隔たり、過ぎ去った時間から来てるんだろうなと思う。

母親ドナは「結婚なんてまやかしよ。やめちゃったら?」と結婚直前の娘ソフィにいう。ソフィは母親への反動なのか、正式な結婚が女の王道だと思っている。母親の方が進歩的で、娘の方が保守的。たぶん母親ドナの世代は、若い頃に性の解放とか、ドラッグとか、保守的な価値観を打ち破ることに生き甲斐を覚えたヒッピー族の最後の世代にあたるのかも。一方、娘のソフィーは父親のない子供時代をつらく過ごしたことで、自分はまともな結婚をしなくてはと思っているらしい。もちろん、ソフィには、がんばりやの母親への尊敬がいちばん強くある。
一方、男たちの陰が薄いミュージカルでもある。3人の父親候補も、婚約者スカイも、愛情豊かにソフィーを見守る役目に徹している。「マンマ・ミーア!」は生き方はどうであれ、“女性”を讃える、”女性賛歌”のミュージカルなわけだ。(「かつて、女性は太陽だった」と誰かがいってたっけ)

とはいえ、ここまで舞台を見ながら考えていたわけじゃない。実は、ドナと昔の女仲間二人の間の会話シーンで客席が笑いの渦になっても、僕は外人が吉本漫才を聞いてように、きょとんとしているようだ状態だった。帰国後、『マンマ・ミーア!よかったよ〜。でも、ちょっと腑に落ちないところがあるんだよな』というと、知り合いがありがたくも日本での上演時の台本を探してきてくれた。それを自室で読みながら、CDを聴いて、あ、そういうことと、ひとりでくすくす笑ったりしているのだった。

思い出すとまた、あの甘〜くせつな〜い感じが胸に再び湧き起こる。2幕目、"Our Last Summer"のところもいいよなぁ。最後に、"I believe in angels, Something good in Everything I see"と歌いながら、ソフィとスカイの結婚式をみんなが温かく見守るハッピーエンドで締めくくられたっけ。結局、ソフィは父親との出会いを通して、若いときの母親の姿を知ることができたのだった。物語だけ聞くと、ただ甘いだけと判断してしまういるかもしれないけど、そりゃ違う。すべての人生を肯定する明るさと、過ぎ去った時を振り返ってちょっと愁いを感じてしまう、その喜びと憂愁の不思議なミックス感がいい。過ぎ去った時を惜しむ気持ちはもちろん、劇中の人物と、私たち観客と、おそらくはプロデュースしたスタッフたちとが、共有しているものだと思う。

この日、ウィンター・ガーデン劇場にいたのは、僕らよりずっと上の世代の初老のアメリカ人が多かったのですが。ひょっとして、この人たちは60年代に青春を謳歌したひとたちで、ABBAなんて甘っちょろいぜぇ!って思っていたりして?
| Jokigen goes to NY!! ニューヨーク2004 | 23:35 | comments(0) | trackbacks(2) |
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avere un cane
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