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映画「ダブリン上等!」〜ビターな人生の味わいはギネスの苦みに似ている!?〜
題名から分かる通り、アイルランド映画。そろいもそろって、ダメ男ばかりが登場。昨年公開のイギリス映画「家族のかたち」(リス・エヴァンス、シャーリー・ヘンダーソン主演)のほのぼの系と較べても、この『ダブリン上等』はムチャクチャにダサイやつらばかりが出る。あの愛らしかったシャーリー・ヘンダーソンまでが、「家族のかたち」の面影はどこへやら、口ひげをうっすら生やして怖い目つきで登場。ある程度誇張されているとはいえ、ここまでダサイ登場人物を揃えるのも、アイルランドならではという気がする。
ダブリン上等!』では、『真珠の耳飾りの少女』に出てきたキリアン・マーフィが主役らしいんだけど、むしろ群像劇的な構成で、誰が主役っていうわけじゃないようだ。アイルランド映画によくでる、顔のでかいおじさん俳優(コルム・ミーニ)の刑事役が渋い。冒頭でコンビニのレジの金を強奪したワル、レイフ(コリン・ファレル)とこの刑事が、羊の放牧されている一面緑の牧場で、西部劇のように対決するところが見所。これぞ、アイルランド!って感じ。しかも、悪は倒れ正義が勝つと思わせておいて、オチのつけ方にひとひねりあるのも、アメリカ映画っぽいエンディングとは大きな差を見せる。やはり、勧善懲悪とはならないんだね。

僕はダブリンを旅したことがあって、陽気なアイリッシュ・パブが懐かしい。パブの中で車椅子レースが始まり客たちが観戦してわいわい大騒ぎする。アイルランドのパブは、イギリスのパブと違って家族的な雰囲気があるんだよね。口ひげの女の子シャーリー・ヘンダーソンが母親と抱き合うシーンもじ〜んときたな。どっかずれていて滑稽だけど、心に沁みる。観客は彼らの奇妙な行動ぶりに、ただ笑ってみてしまえばいいんだ。まあ、最近の僕には、ダサイ登場人物が鏡に映る自分の姿のようで、共感を越えて人生のせつなさ(!)みたいなものを感じてしまったのも事実なんだけど。要するに、ギネスビールをぐいと飲み干した後の口に残る苦み、あれこそが人生の味わいということなんだろうか!?

気になっていたのが車に石を投げつける正体不明の少年。少年はなんで石なんかなげるんだろう。映画では説明がない。彼自身も意識していない反抗心がむくむくと湧いて、ああいう不条理な行動に駆り立てるのか。それはまさにアイルランド魂というものなのか?僕も不屈の生きる力を身につけるために、あの少年に学ばなければいけないのかもなぁ。
| 2005年3月の映画 | 00:51 | comments(1) | trackbacks(0) |
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コメント
人がなぜ石を投げるのか、ということに関しては、中沢新一の「ぼくのおじさん網野善彦」という本に、目からうろこ的な説が書いてあります。是非ご一読を。


| mari | 2005/03/10 9:58 AM |
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