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映画『きみに読む物語』
ヒロインの老女は、記憶障害のせいか、自分の名前すら忘れている、いわゆる老人性痴呆症。だが、ピアノの前に座ると、目と体が記憶を取り戻し、楽譜を読みながら曲を奏でることができる。そんな彼女を頻繁に訪れる老人がいて、手書きのノートに記された物語を読み聞かせる。それは、製材所で働く青年ノアと、裕福な家庭の令嬢アリーの間のひと夏の恋の物語。老女は「その話、どこかで聞いたことがあるわ」と、脳裏から記憶の糸をたぐり寄せようとするが・・・

美しい湖畔や祭りの風景が美しい。素朴なノアの家、彼の父親の男らしい話し方もよかった。それにしても、アニーの頭は空っぽ、お気楽に暮らすお嬢様にしか見えない。いったい何に感動してほしいのかな。純愛?前半は身分の違い、後半は老いとアルツハイマーが恋人たちを引き離そうとする。二人を引き離そうとする状況は過酷なほど、純愛ムードが美しく奏でられる。つまり、そういうこと?韓国映画みたいに、突然、交通事故が起こったりするほうが、ずっと純愛ものっぽい気がするのがだが・・・
「シーズ・ソー・ラヴリー」(1997)のニック・カサヴェテス監督が、本当にこの映画を撮ったのかと信じられなかった。「シーズ〜」がいい作品だったのは、今思えたば、亡き父親のジョン・カサヴェテスが残した脚本の映画化だったからなのか。母親のジーナ・ローランズまで老女役に引きずり出しているけど、別に他の女優でもいい役じゃないか。ああ、父親のジョン・カサヴェテスが草葉の陰で泣いているよぉ。

ジョン・カサヴェテスといえば、「アメリカの影」、「フェイシズ」など、俳優業を続けながら、ハリウッドの映画製作と逆行して、頑なに無名の俳優重視・低予算・シンプルな演出で、いまでいうインディペンデント映画を撮ったひと。「こわれゆく女」、「オープニング・ナイト」など、妻のジーナ・ローランズをヒロインに起用した映画もあった。それに較べて、このニックの映画は、ベタな商業路線。しかも、まだるっこしくて、テンポがのろい。結婚直前に婚約者をふるんだったら、アニーにはもっと軽快に初恋の相手の胸に駆け込むんでほしいなぁ。急に雨が降ってきたとき、手漕ぎボートの上でアニーが仰け反ってみせた表情は美しかったけど、その後の室内で「潮騒」みたいに、男女が一枚一枚服を脱ぐところでは、ちょっと絶句・・・

日本での宣伝が純愛路線でばかり押し出しているのも考えもの。柳の下のドジョウねらいっていうんでしょうか。たとえば、日本映画には『恍惚の人』のような秀作があるのだから、痴呆症(アルツハイマー病)が本人とその家族に与える過酷な状況をリアルに描いた映画と捉えてもいい。せめて、記憶が失われるとともに、人格も壊れていく悲しさ、なおも病人を見守りづける家族の想いを胸に焼き付けて、僕は映画館を後にしようと思った。しかし、上映後の“リピーターのための予告編”がそんな想いをぶち壊してくれた。この映画を見て、こんなもんかなぁと思った人は、エンディングのクレジットが出たら、すぐに席を立ちましょう!
ハリウッド映画まで純愛!ああ、何でも純愛ですか!?
| 2005年2月の映画 | 10:48 | comments(3) | trackbacks(1) |
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コメント
先日ケーブルテレビで“グロリア”(もちろんジーナ・ローランズの方です。間違ってもシャロン・ストーンのではないです(笑))を久しぶりに見ました。ついつい見入ってしまいました。
息子さんの映画は期待できないみたいですね〜w
| ::fukeyukuonna:: | 2005/02/11 5:02 PM |
痴呆の老女ジーナが弾いていた曲はなんでしょうねぇ?
| でれ | 2005/03/20 9:27 PM |
でれさん
謎かけのような質問に答えるべく、調べてみました。
さすが、アメリカの映画データベースIMBdに載ってましたよ。
”The piano piece that young Allie plays and old Allie memorizes is a prelude by Chopin.”
参照:http://www.imdb.com/title/tt0332280/trivia
これによると、ショパンのプレリュードということです。アメリカのお嬢様もショパンからピアノ演奏を習うんですね。
でも、「ああ、あの曲ね」というほど、僕はショパンの曲にそれほど詳しいわけでないんですけど。
| jokigen | 2005/03/20 11:23 PM |
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