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映画「ベジャール、バレエ、リュミエール」
スイスのローザンヌを拠点にするモーリス・ベジャール・バレエ団が、新作バレエ「リュミエール」の公演に向けてリハーサルを繰り返す過程をカメラで捉えたドキュメンタリー作品。

興味が湧くのは、やはり振付シーン。鏡張りのスタジオで振付家ベジャールが、女性アンサンブルに群舞を、ある男性ダンサー(ジル・ロマン)にソロを振付ける。ダイナミックな動きよりも、一瞬だけ見せる小さな仕草の方に神経を配っているところが興味深い。振付家のイメージは、ダンサーの肉体を相手にして、徐々に具現化されるようだ。使用される音楽がシャンソンというのも面白いと思った。あまりダンス向きでない音楽のように思えるのだが、パントマイム的な動きを交えて、独特の世界を舞台に創造しようとしている。
とはいえ、この作品はどこか物足りない。また、見てて息苦しい。まず、ダンサーたちの表情を追いかけるクローズアップが多すぎる。キャメラはスタジオや舞台の空間全体を捉えてくれない。また、ベジャールはずっと機嫌が悪い。それは新作公演の準備が思ったように進まないからだけでないようだ。
この映画では、ベジャールはカメラを自然なものとして受け入れていない。何度か、うさんくさいマスコミのカメラと同等にみなしているように感じられた。カメラとその被写体との間の心理的な緊張感がいい、と判断する人もいるかもしれないが、僕は不安な気持ちで映像を見ていた。
この作品はかなり短い期間に急いで企画を立てて、撮影し、編集したのだろう。映画を通して、このバレエ団をもっとじっくり観察したかったと思う人は、僕だけじゃないと思う。そのためにはベジャールそのものが、この映画に協力的でなければいけないはずだが、本当のところはどうだったのだろう?疑問が残る作品だった。

作品の出来としては、『バレエ』(フレデリック・ワイズマン監督)や『エトワール』(ニルス・タヴェルニエ監督)には及びもつかず、『ハナのアフガンノート」にも遅れをとっているように感じられた。「ベジャール〜」の監督自身は、これは“ドキュメンタリー映画ではない”といっているそうだが...
| 2004年7月の映画 | 17:24 | comments(0) | trackbacks(1) |
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映画『ベジャール、バレエ、リュミエール』
『ベジャール、バレエ、リュミエール』 原題: B comme Bejart ジャンル: ドキュメンタリー映画 製作年: 2002年 製作国: スイス 本編分数: 96分 監督 マルセル・シューバッハ 脚本 マルセル・シューバッハ 出演 :モーリス・ベジャール、ジル・ロマン
| JOLLYのお茶の間バレエ鑑賞記 | 2005/09/18 7:35 AM |