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映画「子猫をお願い」
[子猫をお願い」を見た。ピントのずれた20歳の女性の行動をリアルに見せる主演女優ペ・ドゥナの大きな瞳が印象的。うきうきしたり、鬱に陥ったり、不安になったりという情緒の変化が、匂いのように彼女の周りに漂っていた。
家業のアカスリ屋の受付をしながら、彼女は障害者の家に行って、詩の創作を手伝うのが日課。しかしボランティアとしての使命感に燃えるというより、どこか寂しさが漂っている。その頼りなげな表情にまず惹かれた。何かしたい、でも、何をしていいかわからない。思春期の少女から大人への移行段階。その踏み段の途中で立ち止まり、呆然と立ち尽くしている心情がうまくでていたと思う。
高校を卒業した女の子5人が、危うく切れそうで切れない友情の糸を保ちながら、それぞれに歩む方向を模索する過程を描く。同世代の観客が自己投影して見てくれることを期待しているフシもある、いわゆる“青春映画”。だからといって、安っぽいとは侮れない。この作品には忘れられないシーンがいくつもあった。
作品HP
両親を失くし祖父・祖母と暮らすオク・ジョンがしばらく姿を見せないので、ペ・ドゥナが心配して携帯メールを送ってみる。が、返事がない。彼女は気になって、同級生の家を突然訪ねてみると、そこは朽ちて崩れそうな家屋。旧友は不在だったが、彼女の祖母が孫娘の友人の訪問に喜んで餃子をつくってもてなす。さあ、たべなさいと、次々と餃子を差し出す場面がとても愉快だ。

やがて、オク・ジョンが帰宅。餃子の食べすぎで吐き気をもよおしたペ・ドゥナは、ちょっと散歩しようよ、ともちかける。ふたりが口数少なく仁川の街を並んで歩くシーンは、この映画でもっとも美しかったと思う。低所得者層が住む薄暗い路地を抜けて、ひっそりとした魚市場を歩く二人の後姿。裸電球の温かな光が濡れたコンクリートに反射している。目に焼きつくほど美しい韓国の風景。

脚本・監督したチョン・ジェウンというひと、個人的には初めて。軽妙でユーモラスながら、含蓄あるショットをつくっているから、きっと秀才に違いない。僕自身は韓国映画と肌があわないことが多く、この「子猫をお願い」でも、いくつかのシーン(特に音楽)で首筋がムズムズ痒くなったりも。とはいえ、やはりこれは爽やかな美しさを持つ映画だと思う。
| 2004年6月の映画 | 17:50 | comments(0) | trackbacks(3) |
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