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映画『キングス&クイーン」
マチュー・アマルリック映画「キングス&クイーン」(製作:2004年、フランス、150分)
監督:アルノー・デプレシャン
出演:エマニュエル・ドゥヴォス、マチュー・アマルリック、カトリーヌ・ドヌーヴ、他

人生って、この「キングス&クイーン」と同じように、飛躍に満ちているもんじゃないかな、と思う。どうみても思慮深い老知識人に見えた父親が癌で死ぬ直前にあんな残酷な言葉を娘に書き残したなんて!死別した夫の子供を育てるノアはその最初の夫との間にも悲しい諍いを起こしていて、彼女はその事実をひたすら胸の中に包み隠している。ヒロインに降りかかる出来事があまりにも思いがけなくて、その突拍子のなさが“喜劇的”にさえ感じられる。「キングス&クイーン」はそんな悲しいような、可笑しいような、飛躍に満ちた人生を描いた映画。

どちらかといえば不器用に生きるヒロイン、ノラが経験するのはつらいことばかり。でも、全然重苦しい雰囲気はない。オープニングとラストでは、ノラを演じるエマニュエル・ドゥヴォスが車を降りたって、実に軽やかにパリの街中を歩いていた(と思う)。そこに流れていた音楽は、昔オードリー・ヘップバーンが歌った「ムーン・リバー」のメロディー。2時間半近くある「キングス&クイーン」が時間の長さを感じさせないのは、その軽さやコミカルさもあって、ノアの2番目の夫を演じるマチュー・アマルリックの演技もそれに大きく貢献している。

2年前の横浜フランス映画祭でミーハーにも近づいてサイン会風景を撮影したのが実は上の写真。フランス映画祭で最高にカッコイイ俳優だと僕は思っているんだけど。煙草をくわえているところなんか実にいいなぁ。このアマルリックが演じるイスマエルがまた精神病院に入るなど、心の問題を抱えている。これって、「やわらかい生活』とも共通点がある。ただ、フランス映画だけあって、登場人物は自己出張がやたら強い。寺島しのぶ演じるヒロインも顔負けだ。「キングス&クイーン」というタイトルの意味はよく知らないけど、きっとみんなが「オレ!」、「ワタシ!」と我を張って国王や王女のように振る舞っているので、そんなタイトルにしてのかな?などと思っている。

また、デプレシャンの映画の独特の軽やかさは、物語の繋がりの突拍子のなさだけでなくて、編集時のカットの奇妙な繋ぎ方にもあると思う。奇妙というのは、ハリウッド映画にあるような滑らかさなくて、「え?」と思わせる突発的なカットがさりげなく挿入されているということ。普通だったら、こうは繋がないよねぇと思わせるシーンがいくつかあった。

日頃から大好きなエマニュエル・ドゥヴォスとマチュー・アマルリックが共演しているこの作品は去年の6月初めにパリの映画館で見ていたけど、改めて日本語字幕で見られてよかった。
| 2006年6月の映画 | 21:36 | comments(2) | trackbacks(1) |
映画「やわらかい生活」
「やわらかい生活」
監督:廣木隆一/出演:寺島しのぶ、豊川悦司、松岡俊介、田口モトロヲ、妻夫木聡、柄本明、大森南朋、他/原作「イッツ・オンリー・トーク」/オフィシャルサイト

寺島しのぶが躁鬱病の女を演じる。結局、彼女のもとには何も残れなかった。誰もが去っていった。豊川悦司演じる従兄が買ってきたつがいの金魚をのぞいては・・・

決して速いテンポで物語が展開する映画ではない。登場人物の会話シーンが、なんともいたたまれない、独特の雰囲気を持っていて、こちらも落ち着かない気分で見続けていることもあった。しかし、ここまで役者の演技を丹念に見せるくれる映画って、いいよなぁ・・・時に投げやりな表情の寺島しのぶを見つめ続けることにつらさを覚えつつ、いつも淡々とした表情の豊川悦司の優しさに感心しつつ、画面に漂う情感を受け止めながら、じっと画面に見入っていた。まあ、一言文句をつけさせてもらえれば、最後に寺島しのぶが柄本明と携帯電話で会話しているところはちょっと説明的だと思ったけど、それ以外は実にリアルで自然な演技の見せ方だったと思う。

「バイブレーター」と同様、女優・寺島しのぶの真価が発揮されている。若いヤクザを演じる妻夫木聡もいいなぁ。あんなチンピラ兄ちゃんを演じるなんて!妻夫木君に似た別の俳優がでてきたのかと最初は思った。そして、豊川悦司が意外によくて安堵した。彼って、最近、妙なキャラの役が多かった気がするけど、懸命に九州弁を使って情感のこもった演技を見せていたのが印象深い(ちょっと方言のイントネーションが不自然な気もするけど、まあいいじゃないか)。

「やわらかい生活」というタイトルと映画ポスターをみると、”あっさり、さらさら、軽〜い癒し系?”と想像してしまうけど、なかなかどうして重厚な内容。むしろ、粗筋を聞いて、みんなが暗い話!見るのやめとこ!と切り捨ててしまうのが怖い。だから、ストーリー書くの、やめとこっと。
| 2006年6月の映画 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(2) |
映画「ポセイドン」
「ポセイドン」
監督:ウォルフガング・ペーターゼン/出演:エミー・ロッサム、リチャード・ドレイファス、カート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、マイク・ボーゲル、ジャシンド・バレット、他。

突然の大波に転覆した豪華客ポセイドン号に乗り合わせた人々。その乗客の中の数名が絶体絶命の危機から脱して生き延びるまでの過程を描いた作品。実に単純、面白い。一緒に見ていた知り合いがあまりの恐怖に、物語半ばで席をたって映画館から出て行ってしまった。確かに、溺れそうになるシーンとか、どれも真に迫っていて、息詰まる瞬間が連続。豪華な船内の装飾、大晦日の夜の浮き立った雰囲気。それが、突然大波が船を襲う悲劇によって、地獄絵のような光景に変わる。

余分なエピソードを排して、1時間38分に凝縮しているところが素晴らしい。閉じこめられた人々がパニックに陥る様子と迫り来る水の恐怖をこれでもかと描き続ける。最近の映画って、無用に長すぎることが多くて、日頃から残念に思っていた。ウォルフガング・ペーターゼン監督の手腕はさすが。これこそ、娯楽映画だ。とにかく余計なことを考えさせない。あんな津波みたいのがなんで突然来るの?後半でお父さんはなんで50メートルも素潜りできたの?なんていう疑念も吹き飛ばすテンポのよさ。そこが、観客に恐怖を感じさせる秘訣かもしれない。

実は、知り合いがアメリカの豪華客船「フリーダム・オブ・ザ・シーズ号」にマイアミで乗ってきた話を先日、聞いたばかり。だから、ポセイドン号がなおさら気になった。将来、あんな船に乗るんだったら、ながく息を止めらる練習しとかないといけないかも。
| 2006年6月の映画 | 23:02 | comments(2) | trackbacks(0) |
これまでみた映画
5月の連休明けから、たいした映画の感想文を書いていない。一応、見た作品もあるので、「観た」ってことだけでも記録したくて・・・・。感☆の数で動の度合いをあらわしただけの、かなり省エネモードの記述。

ファーザー、サン ☆☆☆☆
時に夢幻的、時に生々しく、瞑想の世界に迷い込んだような世界に、理由は説明できないけど、僕はすごく憧れる。ポルトガルの海辺の街で撮影された不思議なロシア映画。ソクーロフが産み出した独特の世界。

プルートで朝食を ☆☆☆☆
こういう映画を撮ってくれたニール・ジョーダン監督に乾杯!ギネスを一晩で10パイント飲んだみたいにお腹いっぱいにしてくれた。愛だよ、まさに愛!
心優しきキトゥン(パトリック)を演じたキリアン・マーフィーの演技の素晴らしさ!僕も嫌いなやつに香水シューシューして、やっつけたいなぁ。

グッドナイト&グッドラック ☆☆☆
思い切って現政治に対する批判的報道をしたあと、スタッフが揃ってパブで翌朝の新聞を待つ間の緊迫感。渋い!これぞ”大人の仕事”だ。マッカーシズムというアメリカ現代史の興味深い断面を描いた佳作。

花よりもなほ  ☆☆☆
時代劇にしては、ずいぶん現代的な会話が行き交うなと感じながら、それがちっとも欠点に見えなかった。岡田准一、ほかの役者がみないい味を出していたと思う。

親密すぎるうちあけ話 ☆☆

ナイロビの蜂 ☆☆

ココシリ ☆
香港の暴力団がチベットを舞台に抗争しているみたいな映画でした。麻薬がカモシカの毛皮に変わって、奪い合っているような・・・環境保護というとってつけたようなテーマがわざとらしい。

インサイドマン ☆
冒頭にインドの歌みたいのが流れだしたときから、どうも好みじゃないな、と思ったけど、やっぱりそうだった。ある意味で、いかにもスパイク・リーらしい映画だけど。
| 2006年6月の映画 | 18:01 | - | - |
映画『デスノート ≪ 前半 ≫』
『デスノート Death Note 』監督:金子修助介/出演:藤原竜也、瀬戸朝香、香椎由宇、鹿賀丈史、五大路子、細川茂樹、藤村俊二、他/原作:大場つぐみ、小畑健

Death Note

週間『プレイボーイ』を読んでいたら、「デスノート コミック11巻をそろえて、彼女を家に誘い込め!」という見出し記事があった。あ、それなら、僕はすでにコミック版11巻まで揃えて買って事務所の本棚に並べてある!「デスノート」の知られざる活用法だな。そういえば、このコミックは僕の近辺の女性にも人気で、すでに我が蔵書をたびたび貸し出してるわけだし(コミック版「Death Note」について)。

さて映画化されたほうだけど、コミックのスピーディーな展開に比較して、物語の進行はかな〜りゆっくり。そして、わかりやすくて親切なセリフ。マンガそっくりのカット割り(特に“L・エル”が!)。中学生ぐらいを観客に想定しているのか?けっこう高めの年齢層の観客もいたけどね。マジメになって批評するレベルの作品ではないようで、『電車男』と同じく本から映画やテレビ、いずれはゲームソフトへと波及していく商業的な動きの一環としての映像化のよう。もっと野心的な意図で製作していれば、目で理解させる映像作りをしていただろうに。なぜかいつも茶系のジャケットをきてる藤原竜也君が張り切ってライト役を演技している。死神リュークのCGもよくできたもの。実写版だけのオリジナルの要素を加えてあるけど、シナリオのつくりが粗雑で盛り上がりに欠けていた。あんな終わり方って、ないんじゃない?

デスノートに書き込まれた名前って、やっぱり藤原竜也が自分で書いている?ニーチェを原文で読む秀才のわりには、筆跡が妙に今時の学生っぽくにょろっとしてて、そのアンバランスがおかしかった。
| 2006年6月の映画 | 09:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
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