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映画「皇帝ペンギン」
昨年の5月頃、友人が翻訳で悪戦苦闘していた仏映画の資料のタイトルは、“La Marche de l'Impereur”。読んでみると、 「エンペラーペンギンの行進・・・エンペラーペンギンが水中を泳いでいる姿を見れば、大自然がペンギンたちに負わせた数奇な運命に、誰でも興奮するに違いない・・・」 それで、どうも南極のペンギンの生態を追ったドキュメンタリー映画らしいとわかった。

「エンペラーペンギンの隊列が巨大な氷の町に吸い込まれていく。100以上もの氷山は倒れた建物のように大きく、混沌とした世界が大浮氷群によって作り出されている・・・」

7月末に公開されてから字幕版を見て、最近ふたたび日本語吹き替え版も見に行った。「なんでペンギン親子が言葉で会話すんの!」というところは確かに評価の分かれるところだろうけど、鳥肌がたつくらい美しい映像であることはたしかだと思う。最初に聴いたときはビュークみたいだなと思ったエミリー・シモンの歌も、青い海と白い氷河の風景とよくマッチしている。なにより、驚異的な自然環境で生きるペンギンたちを捉えた映像がいい。どこか、瞑想に耽るような、物思いに沈んでいるかのような、不思議な眼差しを克明に映し出している。
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| 2005年8月の映画 | 23:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
映画『ある朝スウプは』
小さなアパートに同棲している若いカップル。ふたりの暮らしは不安定のようだ。男はパニック症候群で通院している。女は今の仕事を辞めたいらしい。それでも、狭い部屋で身を寄せ合うように暮らしている。互いにいたわり合って・・・・いや、そのはずだったが、そうじゃなかった。男はあるセミナーに通うことがきっかけで、新興宗教にのめりこんでいく。それを知った女は男から財布をとりあげて、部屋から出さないようにする。気がついたら二人の心は離れてしまっていた。しかし、女の方はなおも執拗に絆を取り戻そうとする。「あなたの心は病んでいる」と非難する、この女の心も病んでいるように思えてくる。こうして修羅場のような日々が続く。

私たちの社会では宗教は個人の自由だと誰もが認め合っている。一方で、新興宗教とその活動家に対して、私たちは生々しい違和感に襲われ、時には嫌悪感にまで発展する。その原因を合理的に説明できるかといえば、それは難しい。底知れぬ不気味なものにたいする恐怖感。自分の身近に同じようなことが起こったら・・と想像せずにはいられない。いたたまれない感覚。スクリーンに映っている光景を、見たくないと思いつつ、最後まで見届けてやろうと思う、もうひとりの自分。ある朝スウプは」を見ている心理状態は、生理的に決して受け付けないホラー映画を見続けている状態にちょっと似てなくもなかった。

登場人物たちの心の揺らめきをカメラが冷徹に見つめている。観客は感情移入できない。主人公たちを冷たく突き放してみつめる視線が作品全体に貫いていて、そこに峻厳さを感じた。男が閉じこもる手洗いの窓に、女がモップの柄を差し込んで、その頭で一体何考えているのよ、と男の頭をコツコツ叩くシーン。ああ、あの場面の鬼気迫っていたことよ。そのあとの窓越しの二人の会話。見てるのがつらい映画だ。

女の最後の捨てセリフは、「やっぱり私たちって他人なのね」。こういう言葉で締めくくられるは、映画のラストとして一般的にはダサイ方だと思う。一方で、そんなことを気に留めない監督・高橋泉の若さ、純粋さに感服したもいえる。このヒロインの女は確かにここでこんな捨てぜりふを言うような女として、圧倒的な存在感を醸していた。こういう登場人物たちの不器用でかつ直裁的な自己表現が、この「ある朝スウプは」を、これまで見たことのない新鮮で魅力的な映画にしているんだなと思った。身を切るようにつらいながらも、見る価値のある映画だった。
| 2005年8月の映画 | 00:59 | comments(0) | trackbacks(3) |
映画『運命じゃない人』
多くを語らない。面白い。笑った。

女にもらった嘘の電話番号をかけながら首を傾げる宮田に、探偵・神田が呼びかける言葉、「おい、早く地球に住みなさい!」腹の底から幸福感が湧き起ったよ。こんなに幸せな気分に浸れたの久しぶり。

それにしても、あの白い車、気になっていたんだよな〜?なんで、あそこで通りかかるのかな?て思ってたんだ。

感動したのは意外な展開とか、そういうことでなくて、やっぱりテンポと間合い。実にいい味だしている映画。気取りがなくてほおっと落ち着く、おいしい定食屋さんで、お腹一杯食べたあとの感覚。
| 2005年8月の映画 | 00:33 | comments(0) | trackbacks(2) |
映画『リンダリンダリンダ』
『スウィングガール』みたいに女子高生の音楽バンドが活躍する映画だって?『子猫をお願い』のペ・ドゥナが出演して、『リアリズムの宿』の山下敦弘監督?うむむ、なんだろう?というわけで、興味津々で見た『リンダリンダリンダ』。元気が溢れる映画でまずはよかった。
ソン役のペ・ドゥナのボケのかまし方、ちょっと不自然というか、もうちょっと彼女って可愛んじゃない、ギョロメでブスっぽくて気の毒な気もした。少女4人組のなかでは年齢的にいちばん上で、やや無理があったのか。彼女をボーカルに誘う恵役の香椎由宇や、その仲間、響子役の前田亜季、望役の関根史織(→所属バンド)など、それぞれ個性を発揮して、好感がもてる。
(上記のリンクで彼女たちのサイトを見て、ミーハーになっちゃいましょう!)
間の抜けた間合いは山下監督の持ち味だけど、ちょっとしつこい気もした。山下監督の映画では登場人物たちがいつも孤独で、周囲の社会から切り離され、ぽつんと立ちすくんでいる印象がある。この女子高生を主人公にした映画でも変わりなかった。バンドに参加する前のソンの姿から感じられた孤独。何を考えているのかわからない。それが、学園祭を通して連帯感が生まれるという、ちょっと教科書的なテーマに山下監督がチャレンジしたというところに、興味深い点があるかも。はじめはだらだらと抑揚のない調子ではじまって急にテンポがあがる「リンダリンダ」の曲は、そんな映画の構成そのものにも合致している。コーサート会場に遅刻するシーンなどを見て、「スウィングガール」にもあったお決まりの展開だなぁ〜と文句をいいつつ、やっぱり女子高生が制服来てエレキギターを演奏する姿にうっとりしてしまったのだった。暑さで部屋でへたりながら 公式サイト のトップ写真をぽけ〜っと見てしまう僕・・・・
| 2005年8月の映画 | 20:39 | comments(0) | trackbacks(1) |
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